秩父地方の野生動物

埼玉県　野生鳥獣保護指定獣医師

●年度ごとにそれぞれのページに分かれています

2004年度　　2003年度　　2002年度　　2001年度　　 2000年度

　
２００４年度
　
今年も、いろいろな野生動物が運ばれてきそうです｡
ダムや道路、人災も多いですね｡
　　

●　3/11　ノスリが保護されてきました

	大里郡神泉村の畑で動かずにいるところを保護され、わざわざ秩父まで運ばれてきました。意識ははっきりしているものの、首が曲がってしまってまっすぐに向けません。脳障害の症状でした。

　●　3/19　テンが保護されてきました

トラバサミにかかっていたのを保護されました。
しかし、衰弱がひどく、翌日死亡してしまいました。
　

●　5/22　鹿が事故で運ばれてきました
	骨盤部の骨折で、どうにもしてあげることができませんでした。

●　5/24　オオタカが保護されてきました
横瀬町・札所５番の近くで保護されました。来院したときには頭部を傾けたままでしたが、さいたま市の滝沢先生宅で療養してもらい、5/29放鳥されました。

●　5/29　保護されて面倒をみてもらっていたフクロウのヒナ
	５月初旬に保護され里親さんのところで面倒を見てもらっていたのですが、餌を食べなくなってきたということで来院。脚が変形しており、だいぶ弱ってしまっていました。残念ながら死亡しました。

●　6/14　小鹿が保護されてきました
前肢、後肢とも立てない状態で来院。２日目には立てるようになったのですが、ミルクを飲まず・・・残念です。

●　7/6　レース鳩
	レース鳩が保護されてくることも度々あります。弱っているだけで、養生するだけで返せる場合が多いです。足に脚環をつけていたら、(社)日本レース鳩協会の迷鳩紹介専用フリーダイヤル0120-810118に電話してみてください。

●　7/13　ニホンカモシカ
大滝、中津にて動けなくなっていたシカを保護。口の周りがただれているようになっていて全身衰弱状態でした。翌日には死亡してしまいました。

●　8/5　シカ

	左足を骨折、断脚の手術をして元気になり里親さんの元へ。

　●　8/23　サルの子供

保護されてきた時に、全身衰弱と神経症状がありましたが次第に元気になり、腕の麻痺が残るものの、9/9　山に返しました。
　

●　9/3、9/13　ニホンカモシカ

全身の衰弱と、乳腺腫瘍と思われるものが自潰してウジがわいていました。来院時には横たわったままで虫の息でした。	大滝、中津で保護。脊椎の損傷でした。安楽死となりました。

●　9/14　アオゲラ
	消防署のガラスにぶつかり落ちたものが保護されてきました。頭を強く打っていたらしく、鼻からの出血もある状態でした。同日、死亡しました。

●　10/19　フクロウ
大滝にて保護、右翼の骨折でした。しばらく面倒を見ていたのですが、突然死亡してしまいました。助けられると思ったのですが、残念です。

●　10/14　アカアシミズナギドリ
	大野原で保護されました。鼻からの出血がありましたので、ガラスにでも飛び込んだのでしょうか？

●　11/24　ハクビシン
長瀞で保護されました。ひだりの首を噛まれており、神経症状を呈して自由がきかなくなっていました。しばらく面倒を見ていたのですが、12/6死亡しました。

●　11/17　キジバト
	市内の保育園で保護、右翼の骨折でしたが、ピン挿入手術をし、12/7放鳥しました。

●　11/22　シカ
両前足のひじの部分を骨折していました。両足とも手術し、元気で食べていましたが副木を外した12月末から急に衰弱し、1/2に死亡しました。

　
今年も多くの野生動物が運ばれてきました。事故が多かったような気がいたします。